今の時代、どんなに言葉を知らない人でも、文章を書いた経験が少ない人でも、「ライター」を名乗れるようになりました。
暇があれば読書をして、作家の言葉遣いの美しさに身を焦がしたり、それを自分の中に取り入れてでも素敵な文章を書こうという、知的に貪欲なライターの時代ではないのかもしれません。

わかりやすくて、言葉が汚かろうと、間違っていようと、すぐに届くような文章が流行っています。
コピーライターの真似事みたいな文章が、今や氾濫しているように思えます。

「エモい」「フォトジェニック」
特にこういった、表現をたったの一単語で済ませる傾向は顕著だと思います。

私はそんな時だからこそ、流行り言葉で済ませることを、自分には許したくない。
自分の感じたこと、思ったことは、ひとつひとつ大切に丁寧に、磨かれた言葉で表現したいのです。

そこには産みの苦しみがあるかもしれません。
少なくとも、「エモい」というよくわからない一言で済ませるよりよっぽど苦しいでしょう。

だけど苦しみの中から生まれた文章のほうが、読み手に届いてくれるものだと、私は信じています。
ゆっくりでもいい。だけど一歩一歩着実に、言葉を愛する人間として、流行り言葉は使わないこと。いつの日からか、そう決めました。

この記事は、かつて私が運営していたTHINKING REEDというブログからmelassic.comへ移行した記事です。

Author

Write A Comment

Pin It