取り留めのない私の日々に、映画という娯楽が加わった。娯楽半分、映像の勉強半分、の、つもり。

Cinemurmurと題し、感想文をメモがてら書く。ほぼ全てがAmazon Primeで見られる。第三弾。

シェルブールの雨傘

ずっと観たい映画リストに入っていた1964年のフランス名画。
ベタなフレンチロマンスが大好きなので、年甲斐もなく号泣した。(だって主人公は17歳!若者のラブストーリーですのよ)
画面はカラフルで明るく非常にポップなのだけれど、物語は悲しい。そのギャップが儚い。

ミュージカル映画なのですべてのセリフは歌われ、それゆえテンポが美しい。
1時間半が5分であるかのようだった。

1シーン1シーンの画面構成、細部にまで美意識が張り巡らされており、見るだけで自分のセンスまで良くなったかのように錯覚できる。何度も繰り返し観て美意識を堪能したい。

仏語はbonjourくらいしか言えないが、この映画のおかげでRegarde moi(私を見て)というフランス語を覚えた。(どこで使うんでしょう)

私はフレンチロマンスをこれからも観続けます。

戦場のメリークリスマス

昨年のクリスマスに家で一人鑑賞してどハマりした、故・大島渚監督による1983年の戦争映画。一言で表そうとしても筆が止まらないくらい、不思議な魅力に溢れた映画なのだ。

この度スクリーンで観られるとのことで、勇み足で劇場へ向かった。今回は4K修復版で、最後の大規模ロードショーだそう。大島渚作品は2023年に国立機関に収蔵されるらしい。

私の推しポイントは何と言っても主役2人が俳優でないというところ。
坂本龍一、デヴィット・ボウイ。
ヤバくない?

さらに抜きには語れないビートたけし。
俳優どこ〜!だけど、キャスティングの妙でこの映画は出来上がっている。

切腹や暴力のシーンは見るに堪えず、戦闘シーンがないにも関わらず反戦のメッセージが如実に伝わってくる。
ラストシーンは流れもセリフも暗記しているのに、さめざめと泣く。
最後で泣かせる映画を劇場で観るのは、気恥ずかしくて憎い。

4Kの戦メリは本当に美しくて、残酷なシーンでは目を瞑りたくなるほどだった。万人に勧められる映画ではないのだけれど、私が下手な言葉で語り尽くすよりは、とりあえず観て頂きたく存ずる。(気分が重くなるので一人のクリスマスには絶対観ないでね)

花束みたいな恋をした

この映画は非常に期待値が高かったのだが、肩透かしを食らった。
「同棲した上で5年で別れる」というシチュエーションは、一つ前に私が築いていた人間関係にややそっくりで、絶対泣くだろうと思ってハンカチを持っていった。しかし、絞り出そうとしたものの涙の一滴も出なかった。(個人の感想です)

別れ方が爽やかすぎるし、全然ドロドロではなかったんだよね。

一行でネタバレすると、ただ属性が近いだけで根本は違う、心優しい二人の若者が衝突事故のように一緒になって、少しずつズレていって、爽やかに、けどしんみりと別れる、そんなストーリー。それ以上でも、以下でもないんだ。

散りばめられた固有名詞に共感する人が続出すると話題だったけれど、私の場合は静岡のハンバーグ店「さわやか」へ行ったことくらいだった。

この映画を真顔で観ている間、私は前の終わった人間関係をもう思い出したくもないなって気付けたので、それは大きな収穫だったな。


みんな頑張って生きていこうね。

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