神保町といえば、コーヒー。
古本じゃないの?カレーじゃないの?という声が聞こえてきそうだが、神保町でコーヒー文化を活発にしようとしている人たちが少なからずいる。そんな人たちが営むイベントが、コーヒーコレクション around神田錦町。今日はそのイベントへ行ってきたので、ここに様子を書いてみる。

会場は神保町駅A9出口から徒歩二分の、テラススクエア。

11時入場開始の数分前に着いたが、会場の前にあるテラス席が埋まるほどの人が、扉が開くのを待っていた。

五店舗のコーヒーを飲み比べる

日程は4月28、29日。1日目と2日目で、出店するコーヒーショップや開催されるイベントが入れ換わる。
この日出店する5店舗全てのコーヒーを少しずつ楽しめる、“5 Cups Ticket”を購入して入場する。私は当日券を購入することができたが、用意が少ないそうなので、前売り券を買ってからいくのが吉。

仮にこのチケットがなかったとしても、出店する全てのお店が1杯500円でコーヒーを提供しているので、コーヒーは飲める。

この小さなチケットが…

5杯の小さなコーヒーに。
コーヒーを楽しむための席は、私が行ったときは埋まるか埋まらないか程度に用意してあった。しばらく経つと会場全体が混み始めたが、それでもスタッフの方が新しいテーブルを出してきたりして、席が足りなくならないような配慮がされていた。

4月29日の5杯

産地は4/5がエチオピア。紙を見た瞬間は味の差がわかるものかと頭を抱えたが、香りの説明を見ながらちびちびと飲み比べてみると、お店によってこだわっている部分や引き立てたい風味が違うのだな、というのがよくわかる。

以前から好きだったGLITCHのケニアは、トマトジュースとコーヒーの合いの子のようにも思える不思議な味。旨味の詰まった出汁のような。だけど、一二年前にこの独特な味を初めて知ったとき、口に含んだ瞬間から衝撃が走って、美味しくて、そこからすっかりGLITCHの味にハマってしまった。

個人的に驚いたのは、3番目のFAITH COFFEEのコーヒーから、本当にブルーベリーの香りがふわっと漂ってきたこと。風味までしっかりとブルーベリーのような味がして、初めてGLITCHのケニアを飲んだあの日のように、今日も衝撃を受けた。

 

楽しみはコーヒーの味だけではない

コーヒーを飲み終わったあとは、気になるブースを巡ってみた。
全部書こうとすると私の場合は長くなってしまうので、本当に、行った場所だけ。

現代アート・ファッションに強い古書店・小宮山書店

まず最初に訪れたのは小宮山書店のブース。
中原淳一さんの絵が表紙の「ひまわり」に釣られて見ていると、店員さんが色々と話しかけてくださった。小宮山書店さんはこのイベントには初出店だそうで、店員さんはどんなものを持ってきたらいいか非常に悩んだらしい。

このイベントに来そうな若者に合わせてニッチなファッションの本も色々持ってきたけど、初日に食いついてくれたのはたったの一人だったんだよ〜、と嘆いていた。

机の下からも中原淳一関係の本をいっぱい出してくれた

下に写っている”PURPLE(25 YRS)”というファッションの本は貴重で、付録がないから¥3,000-で出したそうだけど、中身は分厚いし面白くって、ちょっと安すぎるんじゃないかな、と思った。

コーヒーに関する本は一冊も置いていないって言ってたけど、コーヒーのイベントへ行って、思いがけず斬新で珍しい古書に新しく出会えたのなら、それは十分すぎるくらいの幸福だ。
オードリー・ヘップバーンについての、分厚くてどこよりも詳しい資料集のような本が気に入ったので取り置きしていただき、後日小宮山書店へ伺うことにした。今日買った本は記事の後半で。

 

コーヒーを、 流行 で留めず 文化 へ押し上げる雑誌・STANDART

「今日はカメラ女子が多いですね」
と、お姉さんが私に話しかけた。確かに、周りを見渡すと、カメラを持った女性があちらこちらに見受けられる。コーヒー好きとカメラ好きは層が被っているのかもしれない。

ここはコーヒー好きの間で熱狂的支持を集めているというコーヒー情報専門の季刊誌、STANDARTのブース。

まず「コーヒーをこれだけ流行らせちゃったのだから、次は文化として根付かせなければならないという気持ちでやっている」と語ってくださった。
美味しい店とかおしゃれなロースターとか、そういった情報は普通の雑誌に任せておいて、”人”をはじめとした、コーヒーに対する情熱にフォーカスした記事作りをしているらしい。

このおしゃれな表紙からは想像できないほどのテキストの量。しかも日本にあるコーヒーの本や雑誌では目にしたことのない情報ばかり。読み応えがある、という言葉がまさにしっくりくる。一目見て買おうと決めた。

定期購読を申し込むと、普通では手に入らないような、世界の有名なロースターの豆が三ヶ月に一度、雑誌と一緒に届くそうだ。私も定期購読をしようと思う。
詳しくはこちら Standart Japan

ブースに立っていたStandartの編集長さん、そしてライターのKubota Kazukoさん、お二人とも素敵な方だった。

 

コーヒーコレクションの主催、あらゆる人の概念を変えた GLITCH COFFEE&ROASTERS

会場のあらゆる場所で、「コーヒーの概念が変わる」という声が聞こえた。声の主が指しているのは、必ずGLITCHのコーヒーのことだった。
私も、このお店にコーヒーの概念を覆された一人だ。確か17歳のとき、浅煎りのコーヒーをここで初めて飲んで、その透き通った味の美しさに感動した。

飲み比べで出していたケニアの豆を売っていたので買おうか迷い、店員さんに「バリスタの方と同じように淹れられないと思うと、買うのをためらいます」というと、「結局は量をきっちり測れば大丈夫なんです」と、実際に店員さんがコーヒーを淹れる時のグラム数まで優しく教えてくれた。

このお店のすごいところは、行くたびにどこかが進化しているところ。上の写真のように豆の特性を表したお洒落なカードは初めてみた。思わず集めたくなってしまうような仕掛けだ。

私が常連でないというのもあるけど、豆のラインナップはもちろん、器具やコーヒーカップ、システムやホームページ、行くと何かが新しくなっていて、その度にすごいなと思ってしまう。なによりバリスタの皆さんがいつも楽しそうに仕事をされていて、つくづく素敵なお店だなあと。

こんな感じで他にも気になるお店はたくさんあったのですが、今回はこれにて帰宅。

お花屋さんも、

移動式本屋さんも。

この辺りの本棚にそそられて、でも我慢して帰ってきた。

私は今日飛び込みで行ったので参加できなかったのだが、違う会場では事前予約制でワークショップなども開催されていた。
一日目の、川口葉子さん×喫茶ラドリオ店長篠崎さんの対談とか、minimalチョコレート×GLITCHコーヒーペアリングとか、魅力的なものばかりで機会を逃したことを後悔…

次はしっかり情報を把握して、事前予約してから行こう。
気になった方はコーヒーコレクション 公式ホームページを要チェック。サイトデザインがすっきりしていてかっこいい。

 

今日のお土産

STANDART 2017年9月号

GLITCH Kenya Kirinyaga Kiangoi AA

「別冊太陽 中原淳一のそれいゆ」、「MEMORIE DE LA MODE Elsa Schiaparelli」(小宮山書店)

読むのも淹れるのも楽しみ。出会えてよかったなという品ばかり。
次のコーヒーコレクションを楽しみにしつつ、また明日から、いつものコーヒーライフを慈しんでいきたい。

日差しを浴びた紫陽花の葉が、とても綺麗でした
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